解決志向アプローチ

心理療法・カウンセリングの方法

 解決志向アプローチとは、家族療法から生まれた、短期療法(ブリーフセラピー)の1つです。 ソリューションフォーカスアプローチや、解決志向ブリーフセラピー とも呼ばれます。

 アメリカにあるBrief Family Therapy CenterのSteve de Shazer( スティーブ・ド・シェイザー)と、Insoo Kim Berg (インスー・キム・バーグ ) らが開発した、Solution Focused Therapyをモデルにして発展している新しいカウンセリングや心理療法の手法です(*1)。

 解決志向アプローチでは、悩みや問題に直面している人、その人自身の中に問題があるのではないと考えます。その人が、悪循環に巻き込まれていて、問題や悩みから抜け出せないのだと考えます。その悪循環から抜け出し、良い循環を生じさせることが、解決志向アプローチの一番大切にしていることです。

*1  http://www.jsccp.jp/near/interview14.php

解説

解決志向アプローチの「解決」とは

 解決志向アプローチでは、様々な質問技法が駆使されますが、本質はそこにはありません。本質は、「解決」を目指すという姿勢と、クライエントこそ専門家であるという姿勢、リソースを活用するという姿勢です。その中でも、最も大切な鍵概念は「解決」です。これは、「問題の解決」ではないのです。「解決」は問題とは関係のないところにあります。

 例えば、不登校の子どもたちは【不登校】という問題に直面しています。では、学校へ行けば、不登校は解決するのでしょうか? ほとんどの場合、そうではありません。単に学校へ行くだけでは、学校で居心地の悪さに辛い思いをし続けてしまうこともあります。

 不登校の「解決」とは学校へ行くか行かないかではなく、別の所にあるのです。その「解決」は、誰かが決めることはできません。その子ども自身の中に眠っているのです。その「解決」を子どもと一緒に発見するのが解決志向アプローチなのです。

リソースの活用

 そして「解決」へと向かっていくために、悪循環から抜け出し、良い循環を生み出すことを大切にしています。既に、良い循環が生じている場合もあります。その場合は、その良い循環を広げたり大きくしたりすることを目指します。そういった、良い循環を生み出したり大きくしたりするためには、解決志向アプローチでは、「リソース(資源)」を大切にしています。

 「リソース」とは、【良いところ】、【得意なこと】と考えられがちですが、もっと広く考えることが大切です。できていること、やっていることは全て「リソース」なのです。リソースを活用することによって良い循環が生じたり広がったりするのです。

対象となる年齢

小学校低学年から成人まで

対象となる悩み、問題、症状

ほとんど全ての悩みや症状

参考サイト

解決志向アプローチとは|子育てカウンセリング・リソースポート

この記事の作成

子育てカウンセリング・リソースポート

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